瑞希こぼれ話(2) 「前世はロシア人?」
つきあい範囲が幅広い瑞希姐さん。
ある時、「癒し系フェア」なるものに行ってきたという。
「バランスボールを習ってる先生が出展するっていうから、サクラよ、サクラ」
ダイエットのため、バランスボールを始めたという。
ちょっと脱線するが、バランスボールって、どうやって送られてくるか?
答え: 折りたたんだ状態で、空気入れと同封されてくる。
ワタシはてっきり、ボール状態で送られてくるもんだと思ってた。
「そんな、あんなデカいボールの状態で送られてくるワケないでしょー」
「だって、おっきな箱に入ってくるのかなーと思ったんだもーん」
「アナタも、天然ね・・・」
さて話はもどり、「癒し系フェア」へ。
ぐるりと会場をまわっていると、いろいろなブースがある。
いかにも怪しげなモノ売りには近づかず、何か面白いモノはないかしら。
ふと目に入ったのは、「ワンコインで前世占い」の看板。
ワンコイン、つまり500円である。
まあ、500円なら・・・と、座ってみた。
「このフェア限定なので、2つだけ占ってさしあげます」
という前置きがあり、おもむろに世界地図を広げる前世占い師。
取り出したのは、水晶ペンダント。
そして、世界地図の上をゆらゆらと動かしていく。
「ん?」
占い師が唸る。
ペンダントがブルブルと揺れている。
瑞樹も息をのむ。
「ここ、ですね」
占い師はそう言って、指差した。
「ロシア?」
「そう、ロシアです。ほら、他の国では揺れないでしょう。でも、ロシアの上にくると、ペンダントが揺れます」
占い師は、目を深く閉じ、深呼吸をして、大きく息を吐き、そして目をカッと見開くと、
「あなたの前世は、900年前のロシア人・・・男性です!」と云った。
「900年前?ロシア人男性?ってことは、私は900年前から、一度も転生することなく、やっとこさ、日本人女性に生まれ変われたんですか?」
「いやいや、何度も何度も転生されましたよ」と、ニヤリ。
「でも、それを全部見るのは別料金です」と、更ににんまり。
「もうひとつだけ占ってさしあげましょう」
「じゃあ、900年前は何をしてたんですか?」
「運び屋です」
「運び屋?何を?」
「そこまではわかりません」
要は、あとは別料金。
名刺をもらって帰ってきたという。
「でもさー、900年前のロシアって、想像つかないよね」と、瑞樹。
「そうねー。何時代かな?」
「日本は、平安時代でしょ。あ、ピョートル大帝のとき?」
「それは17,8世紀でしょ。ロマノフ王朝よ」
「チンギス・ハーンは?」
「13世紀初めのほうだから、まだもっと前ね」
はてさて、900年前のロシアって・・・?
想像がつかないと、2人して断念した次第。。。
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