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母のこと(33)

めまぐるしく過ぎた6月。
GWの発熱以来、少し症状も落ち着いていたが、また発熱。
いったん抗生物質と点滴で、熱もさがったが、すぐまた熱を出した。

食欲もなく、嚥下も起こしているよう。
心配でたまらない。

往診に来てくださる内科医の先生も
「一度検査したほうが良いかな。」
ということで、6/21 入院した。

脱水症状と甲状腺異常。
げっそりやつれてしまった母をみて、つらく悲しくなった。
手をにぎると、ぎゅっと握りかえしてくる。
だが、よほどしんどいのだろう。
うとうとと眠ってしまう。

翌土曜日は、面会時間を過ぎてしまい、病院へ行けなかった。
日曜日、肌着と夕食の食材を買いに出かけたら、携帯が鳴った。
父からだった。
なにかあったのだろうか?
もしかして、急変!?

「もしもし・・・。」
「あのねぇ、病院から電話があって。」
緊張が走る。
「お母さんが帰りたいって言うてるねんて。」
ほっとした。
「帰りたい」という言葉が出たということは、回復の兆候である。

点滴につながれ、ぐったりしていたが、顔を見せると、少し安心した様子。
この日は、面会時間ぎりぎりまで付き添った。

水曜日、主治医の先生の説明を聞いた。
医者になりたてという雰囲気の若く華奢な女性だった。
PCの画面を見せながら、丁寧に説明してくれる。
感じのいい先生だ。

病状は回復してきているので、次に退院のゴールをどこにすえるか?
という相談だった。
「発熱以来、寝たきりになっているので、せめて立位が出来れば。」
ついで、ケアマネさんが7月から要介護5になることを補足してくれた。

結果、1週間くらいリハビリをして、様子を見ることとなった。
「だけど、妻は家に帰りたいという思いが強いので、1週間ガマンできるかが問題です。
前の入院のときは、とにかく大変でした。」
父の言葉に、主治医も苦笑した。

母のためにも、できるだけ病院で回復してもらおうと、会社帰りに病院へ寄っては、励ましている。
が、やはり出る言葉は
「なんで、こんなトコにおらなアカンの?」で、ポロポロ泣き、怒った表情で、私をにらむ。
なだめて、帰るの繰り返しである。

そんなこと言わないで、お母さん。
南向きの個室で、一番高い部屋だよ。
看護師さんが2~3時間おきに、様子を見に来てくれて、パットも替えてくれる。
ウチに居るより、快適のはず。
でも、やっぱりウチのほうが良いんだよね。
私も、ウチにいてほしい。
だから、もう少し頑張ろうね。

手を握ったまま、母はいつの間か、すかーっと寝ている。
私は、抜き足差し足で、そーっと病室を後にする。

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