母のこと(40)
今年はいっこうに涼しくならない。
エアコンつけっぱなし状態のせいか、
父もワタシもバテ気味で、元気なのは母だけ。
食欲旺盛に加え、食べたことも忘れがちなので、
つい食べすぎて、「お腹いっぱい!」とうったえる。
訪問看護師さんか、ヘルパーさんが来ているときなら、
トイレの心配もないのだが・・・
そう都合よく、便が出るわけではない。
夕食後、寝る前まで、お菓子を食べ続け、
「お腹が気分悪い」と言い出した。
こちらもほぼ一日中、母のおつきあいをしているので、
さすがに疲れが出てくる時間。
「眠剤飲んだから、もう寝よう」と、寝かしつけ、
一日の疲れをとるべく、お風呂へ入った。
ところがお風呂からあがってくると、
父が「えらいこっちゃ!」と言っている。
何かピンときたが、お風呂でさっぱりしてきた身としては、
いささか閉口してしまう。
いまさら、じたばたしたって仕様がない。
2Fへあがり涼んでから、下へおりると、父が悪戦苦闘していた。
「代わるわ」とバトンタッチしたものの、
便の処理に加え、身体拭き、ラバーシートとオムツの交換・・・
もう汗だくである。
特に、テープ型オムツ(ウチでは『パタパタ』と呼んでいる)の交換は、結構難しい。
うっかり強くひっぱると、テープがビビッとやぶれてしまい、
昨日は2枚パーになってしまった。
悪臭のなか、マスクをして、ひたすらガマンガマンで奮闘するワタシを尻目に、当の本人である母は、文句たらふく。
つい怒ってしまう。
ワタシが怒ると、
「洗濯はワシがやっとくわ」と父。
ひと仕事かたづけて、父としみじみ語り合った。
「今年はなんとか乗り切れるかもしれないけど、
来年は年齢、体力面でもムリかもしれないね。」
「そやなー。」
翌日、昨夜のことを父にあやまるよう母に言うと、
「忘れた」と母。
事のいきさつを話すと、母は素直に父にあやまった。
だけど、また忘れちゃうんだよね、お母さん。。。
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