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母のこと(45)

3日前から、母がまた日記を書いている。

ワタシが知る限り、ずっと母は日記をつけていた。
それが、昨年6月の入院から途切れるようになり、
そのうち文字を書きたくないと言い出すようになり、
ある日を境に、ぱったり書かなくなった。

なぜ?

母は、字がうまい。
ところが、母の字がだんだん小さくなり、文字のバランスも悪く、まっすぐ書けなくなった。
漢字もところどころ間違えるようになった。

人一倍プライドの高い母にとって、そんな文字をさらけ出すのはイヤだったのだろう。
これは他にもいえることだった。
何もしたくない。
つまり、出来ないことを知るのも、知られるのもイヤ。
だから、何もしない。
それでも、何かをしないと、という気持ちはある。

今年も日記帳を買ってきたが、母は1ページも書いていない。
いつか書いてくれるかも・・・と期待をこめて、ワタシが書いている。
とはいえ、毎日続けるのは大変だ。
母はよく何十年も日記を書き続けてきたと感心する。

横着娘のワタシが毎日書けることといえば・・・
・体調のこと
・何の薬を飲んだか
・排便のこと
・夕食のメニュー (休日なら朝食から)
あとは、特に感情が高ぶったことなど。

それでも、仕事で疲れているときは、サボる。
日記帳を開いて、まとめて書くのだが、
先週、木曜日の夕食が何だったのかが思い出せなかった。

「お母さん、何食べたっけ?」
「忘れた」
「お父さん、木曜日の晩御飯、何だったっけ?」
「さぁ、何やったかいな・・・」

両親の記憶だよりにするワタシが悪い。
さて何だったか、しぼりだすように記憶を呼び起こした。

そんなワタシを看ていた母がぽつり。
「書かなアカンわ」
まだ思い出している途中のワタシは
「お母さん、書いといてよ」
と切りかえした。

「うん・・・、書くわ。ノート買っといて」

また気まぐれかもしれない。
だけど書くかもしれない。

翌日、コンビニで小さなノートを買ってきて、ベッドテーブルに置いておいた。

昨日、ノートを開いてみた。
2、3行程度だが、書いている!

今日は、
「16日
   さるのぬいぐるみ、おまんじゅう、あめなど(*)をいただいてきて食べた。」
と、割としっかりとした文字で書いていた。
(* ディサービスで、敬老の日のお祝いにもらってきたものだ。)

続くと良いな。

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