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母のこと(60)

今日(12/9)、大腿骨頸部外側骨折の手術前説明があった。
腰椎麻酔をし、整椎後、PFN固定手術である。
整椎の時間にもよるが、手術時間(1.0~1.5時間)とあわせて、約2.5時間。
これまで手術を経験したことのない母にしてみれば、大手術である。

手術のリスクは、麻酔による血圧低下、心臓への負担、貧血。
貧血は手術後の出血リスクもあるため、輸血は必要とのこと。

特に、母は心不全を起こしているので、”心臓への負担”が一番心配だった。
「循環器医と連携して、リンゲル液で心臓に負担をかけないよう、
細心の注意を払う」と説明されても、まだ不安。
「そもそも手術を受けること自体、ムリなのでは?」
「リハビリも出来ていること、何より食事が摂れていることから、
対応力ありと判断しています」

リスクはまだある。
チタン製のボルトを入れることによる口腔内感染症。
骨融合不全。(外側骨折なので、内側より骨はくっつきやすいが。)
骨の変形、関節拘縮、床ずれ、尿路感染症、誤嚥性肺炎。
肺塞栓症(エコノミー症候群)、血栓症。
輸血による感染症。

私もネットで調べた「大腿骨頸部骨折とは」をもとに質問し、
主治医は、X線写真と模型をもって、懇切丁寧に説明してくれた。
CHS固定術、PFN固定術、人工骨頭置換術の違い、
細い骨のなかに異物を入れたら、バリバリと割れてしまわないのか?
これまでの入院で、心不全、低カリウム血症、甲状腺異常などの
病名があげられているので、骨折後の検査で何らかの変化点が
見られないか?  などについても説明してくれた。

手術説明のあとは、事前に渡しておいた質問事項に対する回答があった。
管理体制は、すべて主治医の指示のもと、地域連携相談員より行うことに
なっており、今回の連絡遅れは、主治医自らの配慮不足(*)とのこと。
(*命に係る危険がなかったため、夜遅くより翌日で良いとの判断。)

くれぐれも事前に連絡してもらえるようお願いし、説明会は終わった。
約1時間10分。
横にいた父は、ぐったりしていた。

病室にもどり、母に「先生の説明が終わったよ」と告げると、
「良かった、もどってきてくれて。お腹すいた。なんか食べるものない?」
食欲旺盛なのは良いと、主治医も言ってくれていたが、
あまり食べ過ぎると、また胃が痛いというし、誤嚥の心配もある。
ひとつお菓子を食べさせ、
「お父さんは、ここに泊まっていき」と言う母をなだめ、
父と病院をあとにした。

ともあれ、あとは母の頑張り次第。
手術と早期離床。
お母さん、がんばれ!!!

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