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父のこと

「母のこと」で、母の介護のことを綴っているが、
今夜は父のことを。

父は、母より2歳年下。
糖尿病、緑内障による視力障害(右眼失明、左目は視野狭窄)、
椎間板ヘルニヤ、胃潰瘍など、結構持病がある。

特に視力障害は、いろいろ弊害がある。
下痢でもすれば、便掃除が大変だ。
昨日はまさに便掃除に追われた一日だった。

「お父さんは見えないから、動かないでっ!
  カーペットをさわらないでっ!
  よけいに汚れが拡散するからっ!」
ヒステリックになる私に、
「ごめん」と、ただあやまる父。

父を責めているつもりはないのだが、
排泄処理のときは、人格が変わると思ってほしい。
父とて、母の排泄処理では、相当ヒステリーを起こしていた。
聞きたくない言葉もずいぶん聞いた。

やはり、両親は仲が悪いのだろうか?

母は口を開けば、父の悪口ばかり。
なぜこの二人は結婚したのだろうか?
ずっとナゾである。
別に解き明かしたいとも思わないが・・・。

もともと我が家は、一緒に行動することは少ない。
お互い、深く干渉もせず、そこそこのバランスを保っていた。
このバランスが崩れたのは、母が倒れて以来である。
私は、否が応でも、父と話をせざるを得なくなり、
だんだん父のことを知るようになっていった。

母は母で、頼れるのは父しかいないと思ったのか、
何事につけ、「お父さん!」と、父を呼ぶ。
我が家のことをよく知らない病院や介護関係の人達は、
「お二人は、ラブラブですね」と、ほめそやすが、
父に言わせれば、
「あれは、お母さんの口癖や。
  別にワシを呼んでるわけでもないし、
  迷惑な話や」 だそう。
一方、母に聞くと、
「お父さんとは、仲良いよ。
  仲が悪いのは、アンタでしょ」。

二人の真意をはかりかねるが、
一昨日、二人のツーショット写真を見つけた。
まだ甥っ子が小さい頃、両親、私、甥っ子の4人で
東京ディズニーランドへ行ったときの写真である。
甥っ子が一緒でなければ、まず行くことはなかっただろう。
確か、父は38度の高熱をおして行っており、
私は内心やめれば良いのに、なんて思っていた。

写真にうつる父は、熱っぽく、ぼーっとした表情である。
傍らで、母が横目で笑っている。
あの頃は、母が苦々しく、
「高熱出してまで、来なくても良いのに」
と笑っているのだと思っていたが、
今はちがう表情に見える。
「お父さんとのツーショットは、ひさしぶりね」
そう母が思っているように見える。

病室に写真を持っていくと、母はチラッと見ただけで
何も言わなかった。
帰宅してから、
「お母さん、何か言っとったか?」
と、父が気にしていた。
まんざらでもない、のかもしれない。

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