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母のこと(88)

18時前、父から電話があった。
毎度のことながら、母に何かあったのかと、ドキッとする。

「もしもし、今日は帰りが遅いと言うとったか?」
「ううん、もうちょっとしたら、帰るよ」
「お母さん、いま病院に来てるねん」
「えっ? どうしたの?」
「昨日から吐いてたらしくて、念のため検査で来たんやけど、
入院せなアカンようや・・・」
「わかりました。すぐ帰ります」

慌てて仕事をかたづけ、さあ帰ろうという段になって、
お腹が痛くなってきた。
トイレへ行ったりしてる間に、予定していたバスに乗れず、
結局タクシーに乗り込んだ。
1,880円。
そうか、タクシー料金も値上げしているのだ。

病院へは車で向かうため、駐車場前で降りた。
寒い!
慌てて車に乗り込み、父に電話した。
すると、バスタオルを2枚持ってこいという。
いったん家にもどり、バスタオルを持って、病院へ向かった。
診察室へ着くと、うつろな表情の母がいた。
呼びかけても、返事もしない。

「どうしたの? しんどいの?」
「しんどい・・・」と、ようやく声を出してくれた。
「吐いたん?」
「吐いた。お腹が痛い」
「こないだの日曜日、お腹痛いと言いながら、おかきやらイチゴやら食べたのが
アカンかったのかなぁ?」
「食べすぎたんやと思う」

医者によると、腸閉そくの疑いがあるという。
絶食で、点滴をしながら、様子をみるとのこと。
回復しなければ手術となるが、年も年なので、負担は避けたいようだ。

「さっきまで、入院したくないと叫んでおられましたが、
娘さんが来られたら、落ち着かれましたね」
「叫び疲れたんじゃないですか?」
あっさり言うと、医者は怪訝そうな顔をしていた。

あとで父に聞くと、
「入院なんか絶対イヤ! 帰る! って、ものすごい叫んでなー。
若い医者が、落ち着かせてください、って ワシも困ったわ」
「えっ? そんなに暴れてたん?」
「そうや。よりこが来たら、やっぱり落ち着いたなぁ」

病室に着くと、元気をとりもどしてきたのか、
「もう元気になったから、帰る」と言い出した。
「まだ点滴中だから、今日は病院に泊まろうね」
「点滴、終わらへんの?」
「当分続くわよ。まだいっぱい残ってるでしょー」
点滴の残量を見て、ため息をつく母。

「お父さん、早くから来てるから、連れて帰るわね。
また来るからね」
「またという日がこないかもしれへん・・・」
「ちゃんときます! 今日はお薬を飲んで、くーっと寝て。
そしたら、身体も楽になるから」
「うん・・・」

医者はすべての薬をストップすると言っていたが、
今夜は環境が変わって興奮していると思うので、
眠剤だけは飲ませてくれるよう、看護師さんにお願いして帰ってきた。

それにしても。
去年10月から今年の2月まで骨折で入院し、
特養へ入所し、落ち着くかと思いきや、
またまた入院である。
入院すると、少しもどってきた体力もまた落ちてしまうので、
早く良くなってほしい。

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