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母のこと(104)

夜、ハルエちゃんから御礼の電話があった。
一昨日、送っておいたフルーツゼリーと礼状が届いたとのこと。
特に、母との写真に感激したようで、
「まあ、しわくちゃのお婆さんねぇ。
  でも、記念になるわ。とっても嬉しい。
  今もね、思い出すだけで、涙がこぼれてくるのよ」
と、泣いているようだった。

「長旅のお疲れは少しとれましたか?」
「いえいえ、なかなかとれませんのよ。
  膝も腰も痛くって。整形に通いながら、頑張ってます」

去年、交通事故にあった後遺症もあるのだろう。
高齢なだけに心配だ。

「だけどね、ほんと、行って良かったわ。
  シーちゃん(母のこと)に会えたんだもの。
  会えなかったから、今生の恨みをかうところよ。
  だから、嬉しくて嬉しくて、私ひとり喋ってたわねぇ。
  恥かしいわ」
「楽しいお話でしたもの。母も喜んでました」
「そう?  お父様は呆れてたでしょう?」
「いえいえ、そんなことはありません。
  父も叔母も、楽しくお話を聞かせていただいてましたよ」
「そう仰っていただけると、ほっとするわ。
  皆さんが私のために集まってくださって、ほんとに嬉しかったわ。
  いろいろとお気遣いいただいて、有難う。
  今回も送っていただいて、ほんとに有難う。
  次からは、直接 シーちゃんのところ(特養)へお手紙出しますからね」
「母、喜びます。楽しみだって」
「あなたも、仕事もあるし、お父さんとお母さんのお世話もあるし、
  とっても大変だと思うけど、頑張ってね」
「ずっと母まかせで過ごしてきましたから、気の利いたことも出来ませんけど・・・」
「大事に育てられてきたものね。
  だけど、お母さんはあなたが頼りなのよ。
  そばにいてくれて、幸せって思ってるわよ。
  私、見ていてわかるわ、ほんと。
  あらあら、私ったら、またひとり喋ってるわねぇ。
  夜遅くに長電話して、ごめんなさいね。
  じゃあ、お元気でね。さようなら・・・」

そう言って、ハルエちゃんは電話を切った。
ハルエちゃんのやさしい声色と穏やかな口調を聞くと、
ああ、こんなふうに年をとりたいな・・・と思う。
なんだか癒されたような気分。。。

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